幼児期に特に必要な栄養素
幼児期は心も体も急速に成長する時期です。この時期は毎日の食事で多くの栄養を必要としています。
幼児期に必要な栄養素は沢山ありますが、この中で特に意識的に摂取するべき栄養素である鉄、DHA、タンパク質についてご紹介します。
鉄
鉄の主な役割は、次の3つが挙げられます。
- ①血液中でヘモグロビンを作り、体中に酸素を運ぶ
- ②エネルギーの代謝を助ける
- ③「やる気」「集中力」「リラックス」をつかさどるホルモンを生成する
鉄が不足すると疲れやすくなったり、食欲不振、集中力の低下や頭痛の原因になったりします。さらに脳が急速に発達する幼児の場合、知能の発達や運動機能に影響を与えるという報告もあるため、鉄を意識して摂取することが大切です。
鉄が多く含まれる食品
納豆、小松菜、ほうれん草、枝豆、レバー、牛赤身肉、貝類、カツオ、マグロ、煮干しなどが挙げられます。
DHA
脳は6割が脂肪でできていて、その主成分が「DHA(ドコサヘキサエン酸)」です。生後5年間で、脳の大きさは約3.5倍増加しますが、この期間に適性な量のDHAを摂取する事で、記憶力や学習能力、集中力が高まる事が分かっています。
さらにDHAは目の網膜の主成分でもあるので、目にも大切な栄養素です。DHAを摂取すると視力のサポートや動体視力の改善にも効果があります。
しかしDHAは体内では殆ど作られないため、毎日の食事から取り入れる必要があります。
DHAが多く含まれる食品
サバやイワシなどの青魚に多く含まれますが、子供が食べやすいものとしてサバの水煮缶やツナ缶、魚肉ソーセージがお勧めです。アマニ油やエゴマ油は体内に入るとDHAに変換されるため、ドレッシング代わりに使えば魚嫌いの子供でも手軽に摂取できます。
タンパク質
幼児期は筋肉が著しく発達するため、筋肉の原料であるタンパク質の摂取が欠かせませんが、タンパク質が作っているのは筋肉だけではありません。骨や皮膚、髪の毛などもタンパク質で作られており、まさに体の土台となる栄養素です。生命維持や運動をする時のエネルギー源としても使われます。
ただし、小さな子供はタンパク質の消化機能が低く、アレルギー反応を起こす場合があります。タンパク質を食べ始める時は、体調の変化に十分に気を付けてあげて下さい。
タンパク質が多く含まれる食品
肉類(豚、牛、鶏)、魚介類(鮭、マグロ、エビなど)、大豆製品(納豆、豆腐、きな粉など)、卵、乳製品などが挙げられます。
参考
子どもの成長を助ける栄養素⑥~子どもの貧血で注目される「鉄」 | 一般財団法人 日本educe食育総合研究所
小児科医ママが、必ず摂取させたい栄養素に「鉄」をあげる理由 | 幻冬舎ゴールドオンライン
心とカラダを育てる食卓~vol.5 乳幼児期は魚を食べて「育脳」しよう! | umamiのくにから(うまみのくにから)